ブラック企業で働く意外な理由
こんにちは!トウシロウです。
社会問題になって久しい「ブラック企業」。
私は運が良いことに、いわゆるブラック企業で働いたことはありません。
今の職場では、時期によってはサービス残業がちょっとあったり、年に1回か2回の給料が出ない自主的な休日出勤があったりもしますが、世間で騒がれているようなブラックではありません。
幸いなことに今までブラック企業に縁はなかったのですが、一社会人として気になる問題ではあります。
先日、自称ドブラック企業に勤めている人とお話しをすることがありました。
彼は、私が今までなんとなく思い描いていたブラック企業で働く理由と違っていたように感じました。
今日は、ブラック企業で働く人たちはなぜ辞めないのかについて、私が新しく感じたことを書きたいと思います。
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ブラック企業の定義
そもそもブラック企業とはどんな所でしょうか?
労働関連を管轄する厚生労働省のホームページによると、ブラック企業についての定義はないが、一般的な特徴として以下のようなものがあります。
労働者に対し、極端な長時間労働やノルマを課す
賃金不払い残業やパワハラが横行するなどコンプライアンス意識が低い
上記のような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
私のイメージでは、サービス残業を強要したり、パワハラがひどい会社がブラック企業でしたが、給料を払っていても、法律で定められている労働上限時間を超えている場合もブラック企業なんでしょうね。
コンプライアンスに著しく反している企業がブラック企業ということですね。
私が勤めている会社も近年、何かあるとコンプライアンス、コンプライアンスとうるさい。
SNS等で、ブラック企業だーと騒がれると、求人や業績にも影響が出るし、大企業になればなるほどコンプライアンスに敏感にならざるを得ないのでしょう。
業界によってはグレーゾーン(という名のブラックゾーン)で折り合いつけないと難しいこともあるだろうし、なんでもかんでもコンプライアンス通りというわけにもいかないと思うこともある。
しかし、そういう考えがブラック企業を生み出しているとも言え、難しい問題です。
ブラック企業で働く主な理由
なぜ、労働時間が長くて、残業代が出ないブラック企業で働く人がいるのでしょうか。
考えられる理由を並べてみます。
他の会社に入社できず、生活するために仕方なく続けている
家のローンなどで、給料が下がっても転職するという選択ができない
新卒で入社して、今の環境が当たり前で、疑問を持っていない
退職したいが、自分が辞めると同僚に迷惑がかかると思い退職できない
怖くて、退職を言い出せない
細かい所で違いはあってもだいたいそんなものかと思います。
大きく分けると、お金のために辞められない人と、性格上の問題で辞められない人がいます。
全ての会社がそうではないとは思うが、例えば居酒屋などの外食業界はブラックなイメージしかありません。
もし新卒で居酒屋に入社して5年位頑張って耐えて、働いてきたとします。
その人がもし転職を考える時、別の業界に一から始めるのってけっこう難しいと思います。
とすれば、別の居酒屋に転職、と考えても結局同じブラック企業に入るだけのこととなると、じゃあ今のままでいいかってなっちゃいますよね。
新しい分野にチャレンジする勇気は誰にでもあるわけではないので、ブラックな業界の人は転職しても違うブラックに行くだけと考えてしまい、結果今まで通りブラック企業で働き続けるはめになってしまう。
ブラック企業そのものが全部なくなればいい話だけど、従業員の犠牲で成り立っている企業が多いのも事実。かといってそんな会社が潰れてしまったら生活できない人も出てきてしまうし、何かの特効薬ですぐに治せる簡単な問題ではないですね。
私が考えたことのなかったブラック企業で働く理由
過労死が出ることもあるほど労働時間が長い、サービス残業で金銭面でも報われない、パワハラで精神的にもきつい、できることなら誰だってブラック企業で働きたいと思わないはず。と私は思っていました。
さて、本題です。
先日、ブラック企業で働いている人とお話しをしました。
その人が言っていた自分の会社のブラックぶりをまとめると、
40日位休みがなかった時がある
睡眠時間が3時間位しかないこともざら
出張ばかりで営業車で寝泊まりすることもある
休日出勤はざらだが、手当てが出るのは月で1回だけ
だいたいこんな感じのことを話していました。
私の労働環境からすると真っ黒としか思えないのですが、彼は営業職なので、色々大変なんだろうなと思いながら聞いていました。
ブラック逸話を聞きながら、一つ気になったことがありました。
彼は、今の会社を嫌がっているようには感じなかったのです。
どう考えてもブラック企業だとしか思えないし、どうして彼は転職を考えていないのかが不思議でした。能力的に転職が不可能な人でもなさそうなのに。
自分の会社のことを面白可笑しく話してくれましたが、もう行きたくないとか、もう嫌だ、みたいなことはまったく言わなかった彼は、もしかしたら今の会社が好きで働いているのではないかと思いました。
私にはとても考えられなかったことですが、極悪な労働環境であっても、自分のやりたい仕事内容であったり、その他のプラス要素次第では、自らブラック企業で働くことを選ぶ人もいるのではないかと気づきました。新しい発見です。
もちろん私は今でも、ちゃんと労働に見合う報酬をもらうべきだと思うし、従業員を大事にしない会社はなくなるべきだと思いますが、価値観は人それぞれなんだなと、改めて実感しました。
まとめ
ブラック企業で働く意外な理由について書きました。
まったく考えたこともなかったので、ある意味衝撃的でした。
もしかしたらこれ以外にも、ブラック企業だとわかっていながら、何ならかの理由で働いている人もいるかもしれません。
人はみな自分の人生があって、自分で選択して道を進みます。
世間で言うブラック企業で働いても、それが自分で選んだ道で、将来に生かす経験となるのであれば、それはそれで悪いことではないかもしれません。
しかし、もし転職を考えているのに、踏み出す勇気がないのであれば、是非前向きに行動してほしいです。
そして、これから大きな選択をしなければいけない就活生の方は、今この時にかけた労力で将来がかなり変わることを意識して行動することを願っています。
社会は自分が思っている以上に広くて、まだ知らないこともたくさんあります。
就職先も大手だけでなく、自分がやりたいことができる会社を選ぶのも良いことだと思います。まずは色々な会社の話を聞くことから始めてくださいね!